2017年11月26日 (日)

2017年大発送について

12月は月例会はお休みで、年末恒例の大発送を行います。大発送とは、ホームズクラブの機関誌である『ホームズの世界』を、クラブ会員たちで発送するボランティア作業です。

できたての『ホームズの世界』を封筒に詰め、封筒に宛名ラベルを貼り、段ボールに詰めて、すぐに発送できるような状態にするのが一連の作業内容です。みんなで和気あいあいと作業を進める楽しい職場です。また、発送作業終了後にオークションや情報交換など、懇談の時間も沢山取っています。

【日 時】2017年12月10日(日)開場14時(厳守!!!!)〜17時
【会 場】ベイカー街通信をご覧ください
【会 費】無料!

年末大発送は、今やJSHCのイベントの中で全国大会に次ぐ規模になりました。作業開始時間前に来られる方も数多く、時間どおりにやってきたらもうやることがなかった、なんていうこともここ数年のお約束です。来られる方は、当日は開始時間である14時絶対厳守でお願いいたします(ここでいう「時間厳守」とは、14時「まで」に来るのではなく、14時「以降」に来てください、ということです。お間違えなく!)。

大発送終了後のオークションでは、有志によるオークションも予定しています。古本屋でも入手が難しいホームズ本を入手できるチャンスです!

なお、この1〜2年はお試し参加を受け付けておりましたが、有り難いことにホームズクラブ入会者、月例会参加者が増えてきました。例年月例会よりも大発送の方が参加者が多いことから、会場のキャパの問題を考えると、お試し参加の方を受け入れるのはスペース的に厳しそうなので、今年はホームズクラブ会員のみとさせていただきます。「すでに入会手続きしたので参加したいが、BS通信が届いていない!」という方がもしいらっしゃいましたら、月例会執行部宛にメール(jshctokyoreikai@gmail.com)にてご連絡下さい 。

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2017年10月度月例会参加レポート

10月度月例会の参加レポートを佐原由紀さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。
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10月8日に開催された月例会は遠藤尚彦さんによる「××なシャーロッキアンもすなるホームズ研究というものを、新入会員の私もしてみんとてするなり」でした。
現在まで日本を含め世界中で多くの人が行ってきたホームズ研究「シャーロッキアーナ」。それはいったいどのようなもので、現在までどんな研究が行われてきたのか代表的な研究の例をご紹介頂き解説していただきました。

会場は満席で、新人会員向けということもあり、早速、会員歴が浅い人中心に前に座るようにとのアナウンスがありました。新人会員の私は一番前に座りましたが、後ろの方を見渡すとベテラン会員の方がずらりと並ばれていて、普段とは違った光景に新鮮さを感じました。

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おかげさまで10月も満席でした。

今回の内容は、有名なホームズ研究の紹介(海外編)、すごいホームズ研究の紹介(国内編)、何回も出てくる研究テーマなどのラインナップで、それぞれのテーマごとにいくつかの研究例が紹介されました。いくつか用語や内容について難しいと感じたものもありましたが、新人の私でも知っている有名なものや、耳にしたことのあるものもあり、興味深く聞くことができました。

まず、ホームズ研究の海外編が紹介されました。まず、「ワトスン博士は女だった」と「ワトスン博士は女でなかった」が紹介されました。前者のナンセンスな結果を導き出す研究を、後者がナンセンスな研究をもってして反論する遊び心のある研究で、読者はユーモアのセンスを持って読むことが大事だそうです。この研究の詳しい内容説明は、月例会執行部のAさんにバトンタッチされました。ユーモアのある説明と分かりやすい解説に会場が笑いに包まれました。その他にはドロシー・L・セイヤーズの「ワトスン博士の洗礼名」やアンソニー・バウチャーの「後期のホームズは替え玉か」などの説明がありました。

国内のホームズ研究では、今では常識に近いものですが、当時あまり知られていなかったすごい研究が紹介されました。具体的には、實好達郎さんのまだらの紐において毒殺殺人は可能であったかのかという研究や、渡辺峯樹さんのロンドンの地下鉄に関する研究やホームズの電報についての研究などの有名な研究が紹介されました。有名すぎてご存知の方がほとんどで、これには、参加者の反応も多く、会場が沸き立ちました。自分が興味を持ち疑問に思うことに対して正典を読み込み、徹底的に調べ抜くことは時間と根気のいる作業ですが、研究の基礎的な部分であり不可欠な過程だと感じました。

そして、何回も出てくるテーマとしては、「バリツ」の正体、夏目漱石とホームズ、半七捕物帳のホームズからの影響などがあり、以前から国内海外問わず色々な方が説を述べているそうです。これらのテーマは私でも本などで読んだことがあったり、よく耳にするテーマだったので、頷きながら聞くことができました。また、このようなテーマを扱う場合には先行の調査が必要でそれらの研究に対して敬意を払って行うことが何よりも重要だそうです。
また、ホームズのキャラバッシュパイプについてのそのイメージを定着させたのは俳優のウィリアム・ジレットですが、ジレットがそれを選んだ理由の一つに、パイプを手で持っても顔が隠れないというきちんとした理由があるそうです。個人的にこれには深く感心させられました。物事には必ず何らかの根拠があり、研究においてもしっかりと根拠を明らかにして、進めていくことが必要なのだなと思いました。

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ホームズ研究は決して難しいものではありません。「気になることを調べてみる」のが最初の一歩です。

始めから終わりまでとても濃い充実した内容で、学ぶことの多い発表でした。私自身、研究というとまずテーマを決めることが難しいという印象を持っていたのですが、自分の得意とする分野から焦点を当てたり、まず疑問をもって「とりあえず、自分で調べてみる!」そして分からなかったらJSHCの詳しい先輩方に聞く!ことが肝心なのだと感じました。
今回の発表は、ホームズ研究に触れるとてもいい機会になりました。これからに生かしたいと思います。

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2017年10月22日 (日)

2017年11月度月例会のお知らせ

2017年11月のJSHC月例会は2部構成でお送りします。

第1部は、松浦宏江さんによる「ホームズの音楽」です。
ホームズ物語に出てくる実在の音楽(アラン川の岸辺」「アイルランドの哀歌」「ホフマンの舟歌」「歌の翼」など)を、歌を中心に演奏していただきます。

第2部は、北原尚彦さん&イシイジロウさんによる「『謎解きLIVE「CATSと蘇ったモリアーティ」』裏話」です。
ネタバレが予想されますので、なるべく番組をご覧になってご参加ください。皆様のご参加をお待ちしています。

日 時】2017年11月12日(日)開場13時、開始13時30分〜
【会 場】アトラスタワー茗荷谷3F会議室
【交 通】東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅下車
【進行役】松浦宏江さん/北原尚彦さん&イシイジロウさん
【会 費】 300円

参加ご希望の非会員の方は、月例会執行部宛にメール(jshctokyoreikai@gmail.com)にてご連絡ください。なお、お名前はハンドルネームではなく、本名あるいは著訳書等のペンネームをご連絡願います(会員の方は事前連絡不要です)。

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2017年9月19日 (火)

2017年10月度月例会のお知らせ

鳥取大会の余韻も醒めぬ中、2017年10月度JSHC月例会のご案内です。
10月は遠藤尚彦さんの司会進行による、「××なシャーロッキアンもすなるホームズ研究というものを、新入会員の私もしてみんとてするなり」です。
最近新しい方が増えてきたので、原点に帰って「シャーロッキアーナとは何か」について、遠藤さんにレクチャーしていただきます。以下遠藤さんによる内容説明です。

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今までに海外やJSHCで発表された有名なホームズ研究の紹介等を行います。
初心者の方にとっては噂や、人の話で聞いただけの研究について広く知ってもらい、聖典を読み込みホームズ研究を始めるきっかけになれば、と思っております。
冒頭の“××な”にどのような語句が入るか、ちょっとだけ考えてきてください。
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シャーロッキアーナをテーマにした月例会は久々です。是非皆様ご参加くださいませ。

【日 時】2017年10月8日(日)開場13時、開始13時30分~
【会 場】アトラスタワー茗荷谷3F会議室
【交 通】東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅下車
【進行役】遠藤尚彦さん
【内 容】「××なシャーロッキアンもすなるホームズ研究というものを、新入会員の私もしてみんとてするなり」
【会 費】300円

なお、参加ご希望の非会員の方は、月例会執行部宛にメール(jshctokyoreikai@gmail.com)にてご連絡下さい (会員の方は事前連絡不要です)。

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2017年9月16日 (土)

『SHERLOCKIAN Aの項目』観劇

八幡山ワーサルシアターで上演された「SHERLOCKIAN Aの項目」、初日に観劇しました。

京王線には縁のない生活をしてきたので、八幡山を訪れたのは初めてです。劇場は駅から歩いて2分ほど建物の地下にありました。受付向かいの壁には、ヴィクトリア朝時代の広告、ビッグベンの写真、パイプや踊る人形のイラストなど、ホームズテイスト満載のガジェットが飾られていて、いやが上にも期待が高まります。

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『SHERLOCKIAN Aの項目』のポスター

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壁に貼られたホームズガジェットの数々


肝心のストーリーについて、ネタバレにならない程度に紹介すると……

あることでワトスンと喧嘩をしてしまったホームズは、すっかり無気力になり、自堕落な生活を続けています。踊る人形の書かれた脅迫状が届いても、全く気にも留めません。頼みのハドスン夫人も旅行中で、かわりに来たハドスン夫人の娘も、散らかった221Bの部屋にあきれ顔。
行方不明になったアダムスという人物の捜査の依頼にも、最初は気乗り薄だったホームズですが、アダムスの屋敷で起きたある出来事を聞くや否や俄然興味を抱き、ワトスンの代わりにハドスン夫人の娘(ミス・ハドスン)を引き連れて、事件現場に向かいます。ところが事件現場を訪れたのはホームズたちだけではありませんでした。金持ちの旅行者マクドナルドと金に困ったサッカーという青年、いなくなった夫を探し回るメアリーと手伝おうとするおせっかいなマーガレット、裏がありそうなアダムスの屋敷の面々など、登場人物がみな一癖も二癖もある人ばかりで、アダムス失踪事件と並行して様々な出来事が起こります。
いつの間にかそれぞれの出来事が複雑に絡み合い、収拾がつかなくなりかけたとき、そのもつれた糸かせを、われらがシャーロック・ホームズが、快刀乱麻を断つがごとく鮮やかに解き明かしていきます。

真相が露わになったかと思うとまた別の真相が現れる万華鏡のようなプロット、ジェットコースターのようなスピード感溢れるストーリー展開は圧巻でした。ジェフリー・ディーヴァーや映画『スティング』『マーヴェリック』などが好きな方なら間違いなく楽しめます。
そして勿論シャーロッキアンも。ディープなシャーロッキアンでなければ気づかないような仕掛け(冒頭のエピソードや、ある登場人物の「最初の」名前など)が、解説なしでいくつも放り込まれているので、分かった人は一人でニヤニヤできますし、分からない人にはホームズ物語(どうせならちくま文庫がお勧め)を再読するという楽しみが生まれます。

舞台演出も素晴らしかったです。舞台上には部屋の1室があらかじめ設えられていて、小道具の細かい入れ替えはあるものの、2時間ずっとそのままです。しかし、ある時はベイカー街221B、あるときはアダムス邸の1室、またあるときは駅舎と、光の加減や音楽、そして役者たちの演技で見事に場面が変わります。変幻自在な場面転換は、まるで騙し絵を見ているかのようでした。

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台本は売り切れだったので、キャストの皆さんのポストカードを買いました

上演の時期が鳥取大会と重なってしまったのが本当に残念。是非とも再演を希望します。そして、今回の劇は、連続公演企画Project S.Hの「第1回」公演とのこと。ということは第2回以降も予定されているということなので、次回がとても楽しみです。

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2017年9月15日 (金)

2017年7月度月例会参加レポート

7月度月例会の参加レポートを神山知洋さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。 
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7月9日に開催された7月月例会は、別所さんと岡田さんによるJSHCロンドンツアー(5月18日〜22日)のレポートでした。筆者も含め、ロンドン行きを泣く泣く断念した人にもロンドンの空気を味わうことができるということもあり、まさに胸熱といった内容でした。

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ロンドンの景色は何時見ても素敵です

初日はあいにくの雨に見舞われてしまったそうですが、ツアー中は比較的天気にも恵まれたそうで、TVや本で見たことがある有名スポットの写真の乱れ打ちで、まさにスペクタクルでした(個人的にはシャーロック・ホームズ・ミュージアムの赤毛連盟のホームズ人形はさすがに若すぎるのではと思いましたが笑)。また、個人的には火だるまの男が転落したシーンで有名な紋章院(そもそも紋章院であることさえ知りませんでしたが)にはぜひ足を運んでみたいと思いました。

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シャーロッキアンのフィッシュアンドチップス好きは異常@ロンドン

また4日目のU.K.のホームズクラブの方との交流では、日暮さんのスピーチ等とても和やかな様子で、いつか参加してみたいと感じました。またその日はロンドンの誇る名門、チェルシーFCがプレミアリーグ優勝を決めた日でもあったとのこと(何という偶然!)で、青いシャツを着たサポーターが騒いでいたとのこと。それもぜひ現地で見てみたかった・・・

筆者も人生で1度だけロンドンを訪問したことがありますが、ホームズだけでなく、ミステリの聖地ともいうべきスポットがたくさんあり、とても見切れなかった記憶がありますが、今日の発表を参考にさせていただきつつ、いつか自分でもロンドンの聖地巡りをしてみたいと思いました。

途中で参加者の皆さんの土産話や、若林さんの詳細な解説も飛び出し、大満足の発表でした。発表されたお二人に深く感謝いたします。

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2017年9月 3日 (日)

「シャーロック4を語る会」参加レポート

8月に開催した「シャーロック4を語る会」のレポートを、JSHC会員のIさんにお送りいただきました。
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2017年8月12日(土)17:30~21:00、神田のシャーロック・カフェこと早川書房のカフェ・クリスティにて『SHERLOCK』シーズン4を観て心をぐちゃぐちゃにされた人たちを解放する会が行われました。

このシーズンは(以降ご覧になっていない方のためのネタバレ回避の工夫をした記述が続きます)、第1話からあの人がああなってあーっ!と思い、第2話では辛い展開なのにあの人に爆笑させられ、告白に感動しているところに最後にとんでもないやつが出てきて心の整理がつかず、第3話は東の風が暴風雨で観ているこちらも吹き飛ばされ、ほっと一息ついたところであのラスト、日本中が「〇〇かよ!」と突っ込んだアレを観せられ、第1話からの2週間、そして第3話を観終わった後もしばらく気持ちがトルネードジェットコースターのようにさせられたシーズンでした(以上ネタバレ回避終わり)。

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おかげさまで満員でした。

そんな思いを抱えた人たちが集まった会だったので、始まるやいなや熱く語る!語る!「あれは〇〇だよねー」と想いを共有して心に残るわだかまりを解消し、疑問点を話し合い、“困ったときの北原さん”で北原尚彦さんに次々と質問をぶつけ、『SHERLOCK』に限らず海外ドラママニアの方はドラマや俳優についてのマニアック情報を繰り出し、今話題のホームズさんが登場するゲームのFGO好きの人はスマホを取出して初心者にやり方を説明し、とにかく参加者の守備範囲が広かったので、次から次へと話が展開していき、勉強になり、大いに笑い、とても楽しい集まりでした。

料理も話題のホームズメニューで、エッグ・ベネディクトに始まり、ブラック・ピーター・ピザ、赤毛連盟サラダ、三人のガリデブ丼、ホームズ・パンケーキとおなかいっぱい。エッグ・ベネディクトはアボカドが入っていたのでカンバーバッチ風ではなくアイリーン風だったのかな?

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ブラック・ピーター・ピザ

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三人のガリデブ丼……かと思ったらカレー味だったので、ひょっとすると特製ガリデブカレー丼かも。

参加者もクラブ外の方から当日入会した方、若手から志垣由美子さんや若林さんご夫妻のような大ベテラン会員まで、都内在住の方から遠方から宿泊遠征してこられた方まで、多岐にわたる面々で楽しゅうございました。

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2017年8月13日 (日)

2017年6月度月例会参加レポート

6月度月例会の参加レポートを安藤祥子さんにお送りいただきました。自己紹介例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。 
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6月11日に開催された6月度月例会は、日暮雅通さん&北原尚彦さんによる「児童&YA向けホームズものについて語ろう」でした。
SNSなどで話題になっていたこともあり、当日は開場5分前で既に沢山の方で溢れていて用意された予備のパイプ椅子も全て無くなり、満員御礼のなかで始まりました。

はじめに“児童向け正典訳の歴史的変遷”ではもっとも古い資料として1901(明治34)年に女学生向けの雑誌『花あやめ(女学世界)』に掲載された「花嫁のゆくえ」が紹介され、会場からは納得の歓声が上がりました。
昭和初期には児童向けの全集にホームズ作品が収録されていたようで、貴重な資料が紹介される中、その時代ごとの特徴も様々あったとの事でした。
今年新たに生まれ変わった山中峯太郎版『名探偵ホームズ全集』のように児童向けにリライトされた作品が多かったようで、ホームズの相棒がウィギンズになったりワトソンがこどもになったりと…なかなか興味をそそられる内容のものが沢山ありました。
さらに雑誌の付録の中にもホームズ作品が含まれていることもあったのですが、付録は表紙にタイトルが書かれていないことが多いので把握するのが難しい…と北原さんならではのエピソードに会場から笑いが起こりました。
しかし、そうした現状を見直して偕成社のシリーズ辺りからきちんと翻訳されるようになったそうです。この頃の作品から学校の図書室などでお馴染みの表紙がスクリーンに出てきたので歓声がチラホラ…。
そして個人的にものすごく楽しみにしていた、青い鳥文庫のホームズも紹介していただき、興奮しながらも写真を撮らせていただきました。
最初の雑誌から116年経つ現在も『キラキラ名探偵』を始めとする新しい児童向けホームズも次々と発売され、ホームズの人気の高さを改めて実感しました。

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青い鳥文庫の紹介

休憩をはさみ解説を日暮さんに代わりまして“児童向けと大人向け、正典翻訳の違い”では児童書の翻訳ならではの様々な違いを紹介。
児童書は原則的に長い段落は無しで。文字も大きくなるのでページ数が増えてしまい、話を短くしなくてはいけないとの事。表記(ベイカー街→ベーカー街、〜son→〜ソン等)や表現の方法(頭のおかしいやつ→おかしなことを考えるやつ等)も厳しいので細かく手直しをしていたようで、同じく文字数の多い『チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン』や差別表現のある『唇のねじれた男』なども直すことがあるそうです。

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児童書翻訳時の注意事項

これらは出版社によって違いがあり、通常の翻訳よりも手間がかかることもあり児童書は大御所の翻訳が多いのだそうです。
普段から児童書に馴染みがあったので違和感なく読んでいたのですが、これから大人向けの訳を読むときは上記の違いを読み比べてみたいと思いました。

そして再び北原さんに代わり“児童向けと、ヤングアダルト向けパロディ(ラノベ含む)の昨今の広がり”では、海外の作品を訳したものと日本オリジナルのものを先ほどと同様に古い作品から順番に紹介していただきました。
パロディの種類は、
・なりきり系(名前が同じシャーロック少年が事件を捜査するなど)
・動物系(ネズミや犬のホームズ、面白いものではホームズのズボンが登場する作品もある)
・不正規隊系(ウィギンスなどが主人公でホームズが登場するものもある)
・身内系(ホームズの兄弟や子孫、YAは女の子のことが多い)
・ヤングホームズ系
・ファンタジー&ホラー系
・ゲームブック系
など、とても幅広く大人向けのパスティーシュやパロディとはまた違う楽しさがありとても興味深かったです。
途中北原さんの書かれた作品も紹介されて拍手が送られました。
今回のテーマとは離れますが、ホームズスタイル(インバネスコート&鹿討帽)の主人公が登場する児童書もたくさんあるので、子供達は知らない間にホームズに馴染んでいるのかと思うと…単純ですがホームズってすごいな、と感動してしまいました。
北原さんの紹介に続いて日暮さんによる“未訳の海外ヤングアダルト向けパロディの紹介”では未発表の作品と、日本で出版された本の原書との比較を解説。
日本で出版されたものの続編は未発表の作品がたくさんあるようで、続きが読みたいのに翻訳されないから読めないもどかしさがとても伝わってきました。
児童書は表紙のデザインがそのままのものが多いのですが、YAでは若者向けのデザインに変更されることがあるようです。
そして最後のスライドが紹介されると、盛大な拍手のなか両先生による素晴らしい発表が終了しました。
今回の月例会では貴重な資料を拝見できただけでなく、お二人の楽しそうなやり取りを間近で聞くことが出来て本当に楽しかったです。

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2017年7月15日 (土)

月例会会場案内

JSHC月例会は、原則として毎月1回第2日曜日に開催しています。会場はここ数年アトラスタワー茗荷谷(東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅徒歩2分)を使用しています。

http://bit.ly/1uAtkf9

駅のすぐ隣の建物ですが、入り口が裏側なので少し分かりにくいかも知れません。最近有難いことに初参加、お試し参加の方が増えてきましたので、簡単な案内を作成してみました。参考にしていただければ幸いです。

① 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅で下車し、「春日通り方面」改札を出ます。
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② サンマルクカフェを正面に見て、右に曲がります。
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③ 角のドラッグストアを左に曲がります。
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④ ドラッグストア沿いにまっすぐ進みます。
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⑤ ローソンを左手に見ながらさらに進みます。
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⑥ 中華料理店を左手に、さらに進みます。
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⑦ 中華料理店を過ぎたところで左に曲がります。
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⑧ 「甲文堂」(JSHCの機関誌「ベイカー街通信」等を印刷してくださっている会社です)の方に向かって進みます。
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⑨ 突き当たり左手の自動ドアからビルの中に入ります。
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⑩ エレベーターで3階に上がります。
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⑪ ようこそホームズクラブへ!
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2017年6月28日 (水)

2017年5月度月例会参加レポート

5月度月例会は執行部A(普段Twitterアカウントや公式HPの管理をしている方)が不在で、執行部Nによる参加レポートをお届けします。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。

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5月の月例会は、諸般の事情により、執行部の片割れNより報告を挙げさせていただきます(単に当日月例会の報告者をお願いし忘れただけのことですが)。

今回は、ここ数年恒例となっています渡辺峯樹さんによる「地中海のヨット旅について」です。 「高名の依頼人」の作中に出てくる「ヨット旅」についての考察でした。
ヨット旅と聞いて、初めは数人乗りの小さなヨットかと思っていましたが、実際にはクルーズ船による優雅な船旅とのこと。
当時のイギリスの地中海の船旅は、数ヶ月をかけて地中海沿岸の各都市を訪ねると言うもので、グルーナー男爵にド・メルヴィル嬢が心を奪われてしまうのも数ヶ月にわたる長い船旅のせいと言う指摘には、なるほどとうなずけるものがありました。発表の最後の方では、今同じように船旅をすると幾ら掛かるといった話で盛り上がりました。

引き続き、緊急企画「事件簿は面白いか?」。4月の自己紹介月例会にて異様にこの話題が盛り上がり、その熱気のおもむくままに5月も「隠居絵の具師」や「ショスコム荘」について話してみよう!ということになりました。
4月に続き、遠藤尚彦さん司会により行われましたが、1ヶ月経ってしまったせいか、4月程の熱気はあまり…。それどころか、「60番目に好きな話」として人気?を集めていた「隠居絵の具師」についても、「読み返してみたらそんなにひどい内容ではなかった」とか評価が上がった、という方が多くいました。
『事件簿』は初期の短編集と比べると地味な作品が多いという印象ですが、今回読み直す機会が出来て、案外面白い作品もあるのでは?と思い直すきっかけになりました。

5月も幾人かの初参加の方、お試し参加の方がいらっしゃいました。執行部としては大変うれしい限りです。初参加/お試し参加の方を問わず、多くの方に何度も足を運んでもらえるような月例会にしていけたらと思い報告の筆を置きたいと思います。

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