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2017年2月

2017年2月26日 (日)

2017年2月度月例会イベント「ボルジア家の黒真珠を探せ! 第4回」公開!(問題編)

【問 題 編】
私が午後遅くベイカー街の下宿へ戻ると、ホームズは物凄い臭気を発する化学実験をしていた。
「おいホームズ、早く窓を開けてくれよ。この卵の腐ったような臭いには我慢ができない。」
「わかった、すぐに窓を開けるよ。今、硫黄にナトリウムやカリウムを反応させていたんだが、これはきわめて重大な証拠なんだ。これで、博士の死が毒殺であることは間違いないな。」そう言いながら、ホームズは通りに面した窓を開けた。
「ところでワトソン、ランガム・ホテルの昼食は美味かったろう。おごりときては、なおさらだ。しかも、何かいいことがあったらしいね。」
ホームズは私の姿をじろじろと観察しながら、こう言った。
 例によって、私は、ホームズがどうやって真実を言い当てたのか訳がわからなかった。昼過ぎに下宿を出るとき、ホームズは熱心に何かの書類を熱心に読んでいたので、私は「ちょっと出かけてくる」とだけ言い残して外出したのだ。
 「そんなに不思議かい? 君の白いシャツの左の袖口についているのは、間違いなくグレイビーソースだ。しかもかなり濃い。こういうソースを出すレストランはロンドンには数か所しかない。」
 「しかし、なんでランガム・ホテルだとわかったんだい?」
 「初歩的なことさ。君は出かけたときも、帰ってきたときも、馬車は使わなかった。ここから歩いていけるレストランで、こんな濃いグレイビーソースを出すところとなると、まずはランガム・ホテルが思い浮かぶね。」
 「なんで、おごりだとわかったんだ?」
 「君の財布は、夕べから机の引き出しに入ったままだろ。君は金を持たずに出かけたわけだ。そうなると、相手のおごりとしか考えられない。そのうえ、一番いい服は着ていないから、相手が女性でないのは確実だ。」
 「すべて君がおっしゃるとおりだよ。しかし、これだけは言っとくが金は関係ないよ。このことはよく覚えておいてくれ。だが、いいことがあったと、なぜわかった?」
 「ワトソン、鏡を見てみろよ。君の英雄気取りのにやけた顔を見れば誰でもわかるさ。大方、雑誌の編集者から好条件で原稿の依頼でもあったんじゃないのかい。」
 「参ったな。君には隠し事はできないようだ。だが、英雄というのは取り消してくれ。英雄は関係ない。それはそうと、さっき君が熱心に読んでいた書類は何だい?」
 「これかい? 君もボルジア家の黒真珠が盗まれたのは知ってるだろう。これは、その隠し場所を示す書類なんだ。君も読んでみるかい。」といって、ホームズは私に4枚の紙を渡してよこした。
 4枚の紙は、小学生の解くような易しい算数の計算問題が書かれたテスト用紙だった。
 「真剣にテストに向かい合ってごらん。そうすれば、おのずから正解にたどり着くはずさ。ただ、黒真珠を取り出すときは十分気を付けてくれよ。ああ、それから、探しているのはボルジア家の黒真珠だから、イタリアには注意する必要があるよ。」

Test

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2017年2月度月例会イベント「ボルジア家の黒真珠を探せ! 第4回」公開!(ルール説明編)

2月度月例会で開催したリアル宝探しゲーム「ボルジア家の黒真珠を探せ! 第4回」の問題を公開します。今回もかなりの難問で、満員の参加者も大苦戦。月例会に参加されなかった方も是非チャレンジしてみて下さい。
それでは、 まずはルール説明から。このルール説明にもいろんな仕掛けが組み込まれていますので、問題編とセットでじっくりお読み下さい。
※月例会で配布したものと同一の内容です。
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【はじめに】
「六つのナポレオン像」に出てくる「ボルジア家の黒真珠」が何者かに盗まれ、ホームズ物語のどこかに隠されています。「ボルジア家の黒真珠」自体は小さなものですから、60編中のどこに隠されているかわかりません。
皆さんの使命は、問題を注意深くよーく読んだうえで、隅から隅までしっかりと観察し、論理的になーるほどという推理をして、「ボルジア家の黒真珠」の隠し場所をつきとめることです。

【傾向と対策】
1.やはり、ホームズに関する知識は必要です。できれば物語60編を読んでおきましょう。
2.シャーロキアンや善良なる市民としての一般常識はとっても重要です。一般常識は当然のことながら問題を解く前提となります。でも、こういう知識がかえって邪魔になることもあるので、そこは要注意です。
3.効率よく解答を得ようとする場合は、ジャック・トレイシー『SH大百科事典』などが大いに役立つでしょう。もちろん、ネットや図書館で調べるのも、ライバルチーム以外の物知りの友人に聞くのも自由です。
4.至る所に、偽の手掛かり、いわゆるレッドヘリングが仕掛けられていますので、十分ご注意ください。
5.これはゲームですから、隠し場所を探すのに、年代学的な詮索をしたり、細かい時代考証をして、この時代にこんなことはあり得ないとか考えることは、推理の迷路に踏み込むだけですのでお勧めできません。

【JSHC月例会 ルール】
1.テキストとしては、新潮文庫版(改版・延原訳)及び光文社文庫版(日暮訳)を使用します(今回は、たぶん誰の翻訳を使っても大丈夫でしょう)。必要に応じて正典(原書)を使用、参照するのもよいかもしれません。
2.月例会では、チーム対抗で推理していただきます。 大きな声で話すと他チームに情報が筒抜けになりますので、十分ご注意ください。
3.出題者側で、テキスト、原著を用意しています。今回からCD-ROMは用意しません。
4.途中で、ヒントを出す予定です。
5.時間中であれば、質問を受け付けますが、当然のことながらお答えできない場合も多々あります。適切な質問であれば、質問と解答を全員に共有します。
6.正解にたどりついた(と思われる)チームは、解答を出題者にこっそりと話して下さい。外れた場合でも、推理が合っていれば、どこまで正しいかをお知らせします。
7.隠し場所は、『(作品名・長編なら第○章も)』に出てくる○○の中(○○文庫版○○ページ)、という形式で解答してください。
解答例:『ボヘミアの醜聞』に出てくるボヘミア国王の鞣革の紙入れの中(新潮文庫版23ページ)、『ボヘミアの醜聞』に出てくるボヘミア国王のセーム革の袋の中(光文社文庫版28ページ)
  複数個所に同じ隠し場所が出てくれば、これも正解とします。
8.解答は、「推理の過程」と「隠し場所」の両方が合っている場合に正解とします。当てずっぽうで「サー・ヘンリー・バスカヴィルの盗まれた古い黒ブーツの片方の中」と解答して、たまたま正解と一致しても、これは正解ではありません。

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