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2017年4月

2017年4月26日 (水)

2017年5月度月例会のお知らせ

2017年5月のJSHC月例会は、第39回日本シャーロック・ホームズ大賞奨励賞を受賞された渡辺峯樹さんの発表です。

渡辺さんに月例会で発表していただくのは4年連続です。
渡辺さんの発表といえば、全60編の正典を全て読み返し、その時の研究テーマ(昨年の「ステッキ」、一昨年の「文房具」など)に関連する表現をピックアップするという、正典研究の基本ともいうべき綿密な調査が特長ですが、今回は珍しく、「高名な依頼人」に絞った研究です。

「高名の依頼人」のグルーナー男爵は、地中海のヨット船旅でヴァイオレット・ド・メルヴィル嬢にまとわりついて、まんまと相手の心を自分に釘付けにしてしまいました。この「地中海のヨット船旅について」が今回の研究テーマとのことです。なぜ地中海なのか?  ヨット船とはどんな船なのか?  どんな航路・寄港地か?  船旅の期間は? 等々、様々な謎を解明します。

スタンダードなシャーロッキアーナの面白さを感じていただける発表になると思いますので、初参加の方、ホームズ研究に興味のある非会員の方のお試し参加も大歓迎です。是非奮ってご参加下さい。

また、先日めでたく深町訳創元推理文庫版正典が完結しました。新訳の『事件簿』を買われた多いのではないかと思います。4月の月例会の企画「60番目に好きな正典」で見事(?)1位になった「隠居絵具師」(深町訳では「引退した絵の具屋」)は、『事件簿』の掉尾を飾る作品です。実にタイムリーなので、時間があれば「引退した絵の具屋」 について語り合いたいと思います。折角なのでGWには新訳版『事件簿』をお読みください。

【日 時】2017年5月14日(日)開場13時、開始13時30分〜
【会 場】アトラスタワー茗荷谷 3F 会議室
【交 通】東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅下車
【発表者】渡辺峯樹さん
【内 容】「地中海のヨット旅について」
【会 費】 300円

なお、参加ご希望の非会員の方は、月例会執行部宛にメール(jshctokyoreikai@gmail.com)にてご連絡下さい (会員の方は事前連絡不要です)。

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2017年4月25日 (火)

2017年2月度月例会参加レポート

2月度東京例会の「ボルジア家の黒真珠を探せ!第4回」、松井加奈子さんから参加レポートをお送りいただきました。月例会の雰囲気が伝われば幸いです。
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気が付けば、去年は一度も例会に参加できなかった私が、2月12日の昼前「ホームズクラブの例会に行く」と宣言した所、何を勘違いしたのか5歳の娘が「私も行きたい」と言い出しました。1歳の時に北とぴあの自己紹介例会に連れて行った事はあるものの、抱っこされてた時とは事情が違うので、遊び?かもしれないけど、宝探しと言っても、本を広げてみんなで話し合いをするんだよ~と説明してみたものの、出かけたガールの意志は固かったのです…。

予想外の展開に、到着が少し遅れ会場に入ると、満員御礼でしたが、椅子を融通して頂きました。本番前のレクチャーで、宝探しゲームの傾向と対策を過去問を復習しながら、発表者の若林孝彦さんが丁寧に説明して下さっていました。
リアル宝探しゲーム「ボルジア家の黒真珠を探せ!第4弾」ですが、よく考えたら私が最後に出た例会が、第1弾の時でした。知的迷路にはまり、頭がクラクラした覚えがあります。その時は前例がまだ無かったので、コツが分からず、五里霧中でした。その時から回を重ねたのも、この企画が好評だったからなのでしょう。それに、私にとって初めましての方が多数いらっしゃって、最近の例会の盛会ぶりがうかがえました。

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おかげさまで満員御礼が続いています

くじ引きで約7人×6グループを作り、いよいよ問題用紙が配られました。これを読み解いて、60編の作品中、どの物語のどの部分に黒真珠が隠されているかをグループで考えます。私のDグループは、柴崎さんの提案で、個別に質問できるのをいい事に、どんどん聞きに行く作戦で核心に迫ろうとしました。
問題文の中に計算テストが4つあり、それぞれなまえが空欄になっていたのを、うちの娘が「おなまえはかかないんですか?」と質問すると、若林さんからは「非常にいい所を突いていますね」との回答。「妊娠2カ月の時にも、伊勢志摩大会で会ってるんだよね」と若林さんに言われた娘ですが、覚えてないでしょう。でも、この穏やかな声には聞き覚えがあるのかもしれません。
さて、誰のなまえを書くのか…。しかし、ある超有名人の影が問題用紙にちらつき、考えがどうしてもそちらに傾いてしまうというミスリードにまんまと我々は引っ掛かっていたのでした。

中間のヒントの時間になり、若林さんから、ホームズに一蹴されたワトソンの推理が披露されると、見事にDグループの考えと一致。ワトソンレベルの推理力だったんですね…。
バレンタインも近いという事で、差し入れで頂いたチョコをつまんで疲弊した脳みそを活性化させ、改めて、問題文中の、関係ないと言われた事は素直に除外し、重要という点に注目。また英文で問題を作っても解答できるとの手がかりを基に仕切り直しました。

「三人の学生の名前は?」「硫黄の元素記号何だっけ」「シルヴィアス伯爵、イタリア人のハーフだって!」「あ~っ、阿部知二、投げたのはカナヅチって訳してるけど、誤訳なの?」「ここ、高校野球が強い所ではないよね…」などと様々な話が飛び交った末、正典中のロンドンの地名を熟知した中島さんのおかげで、ようやく一つの結論に辿り着きました。
ところが、どの作品のどこに隠されたかは突き止めたものの、理由づけが弱く、決め手に欠けると若林さんからのご指摘。つまり答えは合っているけれど、過程が不十分。もやっとしたままでは終われないので、今までの帰納法から演繹法にチェンジし、なぜその結論が導き出されたのかを考える事になりました。
Dグループは、私も含め事典系は持っていて、勿論それも必要だったのですが、全集を持参した人が無く、よそから借りて読みました。そして、遂に見つけました。

Fグループが早々と正解するという快挙を成し遂げており、我々は2番目のゴールで、達成感と解放感を味わったのでした。解答編が配られると、正解できなかったグループから悲鳴にも似た声が聞かれましたが、うちのグループも、えっ、最初に答えがっ、と騒然となったのでした。

最後に出席ノートに記名してから帰ったのですが、娘も自分でひらがなで書くと言うので「すみれぐみはいらないよ!あっ、ヴァイオレットって書く?やっぱ書かないで…」これが人生で初めて公の物にサインした瞬間でした。例会中は、食べたりスマホで遊んだり満天の☆を紙に描いたりしていましたが。おもちゃ入りのカプセルを探すとか、彼女のイメージする宝探しとは全然違うのでしょうが、一応アシストして、大好きな電車にも乗れて、チョコももらって良かったみたいです。

若林さん、楽しい時間をどうもありがとうございました。久々にどっぷりホームズ・ワールドに浸れました。この黒真珠シリーズ、書物にまとめる予定は無いのでしょうか?作成には時間と労力を費やし大変だと思いますが、次回作がある事を願ってやみません。

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2017年4月23日 (日)

2017年2月度月例会イベント「ボルジア家の黒真珠を探せ!」解答編公開!

2月度月例会のリアル宝探しゲーム「ボルジア家の黒真珠を探せ!第4回」、解答編を公開します!

【解 答 編】
「ワトソン、僕は「テストには真剣に向かい合ったほうがいいようだね」といったよね。テストを受けるときに、一番最初にする最も重要なことはなんだい?」
「・・・」
「テスト用紙に、名前を書くことじゃないか。まず、4枚のテスト用紙に、『四つの署名』をしなければならないだろ。それに第一、ランガム・ホテルで君が依頼されて書くのは『四つの署名』じゃないのかい?」
「確かにそのとおりだ・・・。隣に座ったオスカー・ワイルドは『ドリアン・グレイの肖像』を書く予定だと言っていた。」
「それに、君は、テストの答はG,O、L、Dといったが、肝心なことを見落としている。正解の記号の場所をよく見ると、すべて右側の3番目だ。」
「もうひとつ、僕は問題文の中で、実験をしていたとき、こう言ったよね。「これはきわめて重大な証拠なんだ。」と。何の実験だったか、覚えているかい? 硫黄にナトリウムやカリウムを反応させていたんだ。化学記号はS、Na、Kだ。つまりSNAKEだよ。」
「そう言われてみれば、そのとおりだが・・・」
「『四つの署名』の中で右側の3番目といえば、ピンチン・レイン3番地のシャーマン老人のはく製屋の店だ。それに、「P.L,No.3」はイタリックで書いてあるね。「イタリアには注意する必要がある」と言っただろう。それで、蛇とくれば、シャーマン老人がワトソンを脅かした毒蛇の入った袋しかないだろう。そうそう、黒真珠を取り出すときは十分気を付けてくれよ。」

正解:
光文社文庫『四つの署名』P.90
新潮文庫『四つの署名』P.78
のシャーマン老人がワトソンを脅かした毒蛇の入った袋の中

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如何でしたか、分かりましたか?
今回の謎もかなり難しく、全チーム正解はなりませんでした。深読みしすぎてなかなか『四つの署名』にたどり着かないチームもありました(我々です……)。
このリアル宝探しゲームは、今後も定期的に開催する予定です。是非とも月例会で実際のゲームを体感してみて下さい。

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