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2017年9月16日 (土)

『SHERLOCKIAN Aの項目』観劇

八幡山ワーサルシアターで上演された「SHERLOCKIAN Aの項目」、初日に観劇しました。

京王線には縁のない生活をしてきたので、八幡山を訪れたのは初めてです。劇場は駅から歩いて2分ほど建物の地下にありました。受付向かいの壁には、ヴィクトリア朝時代の広告、ビッグベンの写真、パイプや踊る人形のイラストなど、ホームズテイスト満載のガジェットが飾られていて、いやが上にも期待が高まります。

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『SHERLOCKIAN Aの項目』のポスター

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壁に貼られたホームズガジェットの数々


肝心のストーリーについて、ネタバレにならない程度に紹介すると……

あることでワトスンと喧嘩をしてしまったホームズは、すっかり無気力になり、自堕落な生活を続けています。踊る人形の書かれた脅迫状が届いても、全く気にも留めません。頼みのハドスン夫人も旅行中で、かわりに来たハドスン夫人の娘も、散らかった221Bの部屋にあきれ顔。
行方不明になったアダムスという人物の捜査の依頼にも、最初は気乗り薄だったホームズですが、アダムスの屋敷で起きたある出来事を聞くや否や俄然興味を抱き、ワトスンの代わりにハドスン夫人の娘(ミス・ハドスン)を引き連れて、事件現場に向かいます。ところが事件現場を訪れたのはホームズたちだけではありませんでした。金持ちの旅行者マクドナルドと金に困ったサッカーという青年、いなくなった夫を探し回るメアリーと手伝おうとするおせっかいなマーガレット、裏がありそうなアダムスの屋敷の面々など、登場人物がみな一癖も二癖もある人ばかりで、アダムス失踪事件と並行して様々な出来事が起こります。
いつの間にかそれぞれの出来事が複雑に絡み合い、収拾がつかなくなりかけたとき、そのもつれた糸かせを、われらがシャーロック・ホームズが、快刀乱麻を断つがごとく鮮やかに解き明かしていきます。

真相が露わになったかと思うとまた別の真相が現れる万華鏡のようなプロット、ジェットコースターのようなスピード感溢れるストーリー展開は圧巻でした。ジェフリー・ディーヴァーや映画『スティング』『マーヴェリック』などが好きな方なら間違いなく楽しめます。
そして勿論シャーロッキアンも。ディープなシャーロッキアンでなければ気づかないような仕掛け(冒頭のエピソードや、ある登場人物の「最初の」名前など)が、解説なしでいくつも放り込まれているので、分かった人は一人でニヤニヤできますし、分からない人にはホームズ物語(どうせならちくま文庫がお勧め)を再読するという楽しみが生まれます。

舞台演出も素晴らしかったです。舞台上には部屋の1室があらかじめ設えられていて、小道具の細かい入れ替えはあるものの、2時間ずっとそのままです。しかし、ある時はベイカー街221B、あるときはアダムス邸の1室、またあるときは駅舎と、光の加減や音楽、そして役者たちの演技で見事に場面が変わります。変幻自在な場面転換は、まるで騙し絵を見ているかのようでした。

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台本は売り切れだったので、キャストの皆さんのポストカードを買いました

上演の時期が鳥取大会と重なってしまったのが本当に残念。是非とも再演を希望します。そして、今回の劇は、連続公演企画Project S.Hの「第1回」公演とのこと。ということは第2回以降も予定されているということなので、次回がとても楽しみです。

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