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2018年8月 9日 (木)

2018年5月度月例会参加レポート

5月度月例会の参加レポートを今井愛さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。
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5月の月例会はあいにくの雨模様の中でしたが、お試し参加、初参加の方も複数いる、相変わらずの盛況ぶりでした。
発表は中藤二郎さんによる「ホームズ譚について」。短編集のエピソードについて、という事前案内だったため、短編のストーリーに関する内容かと漠然と思っていましたが、実際の内容は様々なホームズ全集における長編も含めたエピソードの並び順についてのお話でした。
恥ずかしながら、全集というのは基本的に単行本の刊行順であり、B・グールドの詳註版の事件発生順というのが例外なのだと思いこんでいましたので、まず並び順が話題になるという時点で目からウロコがはらりと落ちました。
確かに、私が持っている新潮文庫版だって、そもそも刊行順ではありません。(思わず帰ってから適当に並べてあったのを並べ直しました。)
ちくま文庫、河出文庫、小学館、偕成社、青い鳥文庫と次々にスライドで紹介されていきます。ずらりと並んだ書名、そして箱。

2018_01
箱!

2018_02
箱!!

2018_03
箱!!!

全巻セットに付属する専用の箱に会場ころどよめきが起こりました。どよめくところはそこなのか、というつっこみもあるでしょうが、そこですよね。やはりシャーロッキアンはコレクター気質の方が多いようです。
肝心の並び順ですが、単行本単位でも、刊行順もあり、長編4冊→短編集という並びもあり。さらにはエピソード単位でシャッフルされている全集も紹介されました。
各エピソードの発表順のほか、事件発生(と、されている)順、オリジナルの並び順もあり、個人的には小学館版の「まだらのひもの次が空き家の冒険」が衝撃的でした。なにしろ滝に落ちる前に復活していますが、それで話は通じるのでしょうか。まっさらな気持ちで読んでみたかった気もします。
青い鳥文庫は新版と旧版で並びが異なるというのも興味深かったです。新版は赤毛連盟から始まり、次巻でバスカヴィルの犬、緋色の研究は更に2冊を挟んだあとです。旧版も赤毛連盟から始まりますが、短編集が2冊続いて緋色の研究です。
いずれにしろ二人の出会いのエピソードより「つかみ」を重視ということなのでしょうか。新版は人気の高いバスカヴィルを前に持ってきて、よりその傾向が強いのか、などと想像するのも楽しいです。
こうしてお話をうかがうと、並び順というのは編集者の意図や出版社の思惑が色濃く反映されているものだと改めて気づかされました。
最後は収録作についての語呂合わせがいくつか披露され、「なるほど!」のうなずきとはてなマークと笑いが交錯する中、発表は終了となりました。
ちなみに、わたしのメモに残っているのは、邦訳の「最後の挨拶」所収のエピソードは「あ行」か「は行」で始まるタイトルで構成されている、というものです。「なるほど!」と思われましたか?
今までほとんど意識していなかったエピソードの並び順でしたが、とてもおもしろいテーマでした。次に全集をそろえるときはぜひ意識して選んでみたいです。(そしてもちろん、箱のあるものを!)

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