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2018年10月31日 (水)

2018年7月度月例会参加レポート

7月度月例会の参加レポートを小野正晴さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。
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7月の月例会は、東京では猛暑の日となりましたが、お試し参加の人も含め、大勢の方が参加した大盛況の例会となりました。
テーマは「長沼本Royal Rumble」。日本シャーロッキアンの草分け、長沼弘毅氏が、日本初の本格的ホームズ研究書「シャーロック・ホームズの知恵」を出版し半世紀以上が経つ中で、長沼氏が書いた全9冊の研究書を、9人の会員の方が魅力を紹介し、“読みたい気にさせるか”を競う、いわゆるビブリオバトルです。プレゼンは爆笑あり、深い頷きあり、と様々でしたが大いに盛り上がり、最後に参加者の得票で1位を決めました。
以下、筆者の責任でプレゼンの様子を、発表順に紹介します。(長沼本の題名は「シャーロック・ホームズの~」の~だけにします)

①中島さんによる「恩人」の紹介:8冊目の出版で、長沼氏が知っていることは何でも書いておこう(?)という意図で書かれた、調べるには面倒な知識が簡単に得られる便利本!ベル博士、パジェット、ドイルの冤罪証明事件など、専門書を読まなくてもこれ1冊を読めばOK!
https://youtu.be/oXxx7QnFF2k

②中西さんによる「健在」の紹介:“噂によると9冊中、一番つまらない”。中途半端で、しかも引用が多い(256頁中134頁)!でも、シャーロッキアンなら読み飛ばすことができ速く読むことができるメリットも!ボヘミアはミステリーとしての倒叙法で書かれているという説明には頷ける・・なので是非、読むべき!
https://youtu.be/G9brUWZHZG8

③吉田さんによる「紫烟」の紹介:グラナダTV制作の「ギリシャ語通訳」事件冒頭のホームズ・ワトソンの会話映像を巧みに利用し、2人の会話の字幕に本の内容紹介をダブらせ、ホームズ・ワトソンが紹介するという完成度の高い映像作品によるプレゼン。一方、筆者はその完成度に圧倒されて内容まで頭に入ってこなくなってしまいました・・・。

④日暮さんによる「世界」の紹介:“内容の紹介はしないが一番大切な本!”9冊の長沼本の構成は、1冊目の「知恵」は入門編。その後、文藝春秋社から出た5冊こそ、長沼氏が書きたいことを掘り下げたもの。その最初が「世界」。内容としては、今出版されている研究本ではすべて書かれている一方、当時のシャーロッキアンを知るためには必読。

⑤新井さんによる「挨拶」の紹介:1971年9月に、新井さんが初めて出会った長沼本。当時は700円だったそうです。ディープな世界に、初めは“ついていけない”と思ったものの、内容は結構面白いと感じ、その後、長沼氏との手紙のやりとりなど個人的な交友も始まった想い出の1冊だそうです。
https://youtu.be/K2UjOI6HNqc

⑥長浜さんによる「対決」の紹介:かつての長沼本の人気ランキングで最低の結果となったともあると紹介。第一部には、シャーロッキアンらしい考察があるものの、第二部、第三部には長沼説は出ていない。それでも当時、日本推理作家協会の理事長だった松本清張が推薦文を載せたり、伊丹十三(当時は一三)が装丁を手掛けたりしていたそうです。
https://youtu.be/Rkvv-871Ihs

⑦別所さんによる「大学」の紹介:9冊シリーズ最後の本。オックスフォードかケンブリッジかというホームズの出身大学の論争のみならず、さらっと読み飛ばすことのできない細やかさ、ホームズを愛する故の妄想力・・といったシャーロッキアンとして学ぶべき心得が書かれていて、必読の1冊。奥付の長沼氏の肩書に誤植ありというトリビアも。
https://youtu.be/yeiq_JUlQcU

⑧佐原さんによる「知恵」の紹介:当時、ほとんどホームズの研究本は出版されていない中での記念すべき1冊目。長沼氏のホームズ愛にあふれている様子がよくわかり、内容も基本的なことが多く書かれていて、最初に読むべき研究書(長沼本)!ただ、クリスティの「アクロイド殺し」のネタバレには要注意だそうです。
https://youtu.be/rPImLJT7wjE

⑨遠藤さんによる「秘聞」の紹介:9タイトル中の5番目は傑作が多い!ベートーベンの「運命」も5番目。ホームズの「バスカ」も5番目。故に9冊中5番目の「秘聞」も傑作!!といささか強引ながらも、中身は、聖典研究、ドイル研究、ビクトリア朝研究とバランスもとれていると紹介。

最後に、参加者が投票で一番よかったプレゼンを決めました。結果は、佐原さんによる「知恵」が1位となりました。

1807_01
優勝は佐原さん!


筆者が長沼本を読破したのは15年程前ですが、今回の例会に参加して、また読み返してみたくなりました。みなさんもこの夏、長沼本を読み直してみませんか?
(それぞれの面白さが伝わらなければ筆者の責任です。またプレゼンされた方、内容や意図等に間違いがありましたらごめんなさい)
 

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