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2019年8月

2019年8月20日 (火)

2019年9月度月例会のお知らせ

JSHC月例会は、セミナー・大会の開催月は原則としてお休みです。今年の9月は京都大会があるので、本来であれば次の月例会は10月なのですが、今回に限り、特例で9月の第3日曜日に行います。なぜなら今年はラグビーワールドカップが日本で開催されるからです!

ラグビーワールドカップ開幕戦の1週間前に行われる9月度月例会のテーマは「ラグビーW杯日本開催記念 シャーロッキアンによる、シャーロッキアンのためのラグビー観戦ガイド」です。講師は僭越ながら我々執行部(NとA)が務めます。なぜこのテーマかというと、執行部二人ともラグビーが大好きだからです。
我々はこれまで何度かラグビーに関する発表をしてきました。今回はその総決算ともいうべき内容ににしたいと思っています。いえ、総決算にします!

また、7月の発表「<参加型>ときには女子会気分でホームズを」では、正典の登場人物のうち、「最高のパートナーは?」「つきあってみるなら?」の2点についてアンケートを取りました。その集計結果を別所礼子さんからご報告いただきます。女子会の視点で正典を読むという面白い試みです。こちらも是非ご期待ください。

ラグビーに興味があるけどルールがよく分からない方、ワールドカップまであと1ヵ月なのに全然盛り上がってなくて寂しいラグビーファンの方、それから勿論ホームズに興味があるけどホームズ・クラブの活動がよく分からなくて二の足を踏んでいる方、お試し参加大歓迎です。9月はちょっと特殊かもしれませんが(できるだけホームズに絡めるようにします)、怖くないですよ。
なお、参加ご希望の非会員の方は、月例会執行部宛にメール(jshcgetsureikai@gmail.com)にてご連絡下さい (会員の方は事前連絡不要です)。


【日 時】2019年9月15日(日)開場13時、開始13時30分〜
※通常とは異なり第3日曜日の開催です。お間違いのないようお願いいたします。
【会 場】アトラスタワー茗荷谷3F会議室
【交 通】東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅下車
【内 容】「ラグビーW杯日本開催記念 シャーロッキアンによる、シャーロッキアンのためのラグビー観戦ガイド」
【会 費】200円
※9月に月例会を行うため、10月の月例会はお休みで、次回は11月になります。

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2019年8月19日 (月)

2019年6月度月例会参加レポート

2019年6月度月例会の参加レポートを二川裕之さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。
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いつものように月例会に出席してボーっとしていたら有名な5歳児に叱られた、わけではないのですが、月例会のレポートを執筆するよう天の声が聞こえてきましたので、僭越ながら拙いレポートを書かせていただきます。

6月の月例会は、熊谷彰さんによる、「ニューヨーク公共図書館+大英図書館、資料閲覧報告」の発表でした。昨年3月と本年3月に各図書館を訪問して貴重な資料を直接閲覧されてきたということで、A4で8頁に及ぶしっかりとしたレジュメも配布されました。なお、今回のご報告の内容の大部分は、「シャーロック・ホームズの世界」(http://shworld.fan.coocan.jp/)のサイト内にも掲載されています。

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ニューヨークとロンドン、二大図書館での調査報告でした。


ニューヨーク公共図書館では、バーグ・コレクション所蔵の、A・P・ワット『レター・ブック』第25巻を閲覧されたとのことでした。ワットはコナン・ドイルの著作権代理人で、ドイルと出版社との間の仲介をしていたやり取りが手紙に詳細に残されていて、この本は、書名のとおり、それらの手紙の複写を製本したものだそうです。バーグ・コレクションの閲覧室では、熊谷さんは他に人がいなかったために閲覧室を独占できたとのことなので、さぞ至福の時だったのだろうなと想像しちゃいました。
報告の中では、ホームズ短編がなぜ『ストランド・マガジン』に掲載されることになったのかの秘密が解き明かされました。それは、ホームズ短編は8千語を超える分量だったのに対し、『ストランド・マガジン』以外の他の雑誌では概算7千語以上を使うことができないという制約があったからだったようです。
また、アメリカの著作権法では1891年7月1日を境にその前後で著作権の取扱いが変わってしまうことから、アメリカの著作権を完全に確保するために、ホームズ・シリーズが7月まで連載開始されないようにワットが手配したことが手紙に明記されていたそうです。そのほか、『ボヘミアの醜聞』(ちなみに、1891年4月11日の手紙では「A Scandal of Bohemia」という記載が同年4月14日の手紙では「A Scandal in Bohemia」に変わっています!)の冒頭部の一部を加筆した経緯や、何万語で△△ポンドという生々しい原稿料に関するやり取りなど、実にいろいろなことが判明する、非常に興味津々な報告内容でした。

大英図書館では、1891年の『ポケット・ダイアリー』を閲覧されてきたとのことでした。これは、A6サイズの手帳にドイル自身が書き込んだものをイメージしていただければと思います。その記載によると、ドイルは1891年5月4日から3週間インフルエンザに罹患していたようです。この日付は、モリアーティ教授とのライヘンバッハの滝での死闘の日付と一致しており、否が応でもなにやら想像が膨らんでしまいます。
『ポケット・ダイアリー』には、1891年のドイルの年収も詳細に記述されており、妻ルイーズの収入分を差し引くと約1500ポンド程度だったようで、そのうちホームズ・シリーズからの収入は、熊谷さんの計算によれば4百数十ポンド程度とのことでした。当時の1ポンドは約2万4千円(小林司・東山あかね『シャーロック・ホームズ入門百科』152頁)ということですから、計算すると…。うーん。この金額を高いとみるか低いとみるかは人により評価が分かれるでしょうが、いずれにせよ、すごくリアルに感じられました。

どちらの図書館も、ウェブサイトから登録手続の申込ができるとのことです。あとは現地に行って(ここが一番大変なのでしょうが(笑))、パスポートなどの身分証明書と英文の住所証明書(口座を持っている日本の銀行で発行してくれるそうです)を示せば、図書館利用カードが割と簡単に発行されて、このような大変貴重な書籍や手帳などの実物に、誰でも触れることができるようです!
熊谷さんは来年春ころに大英図書館を再度訪問する野望(?)をお持ちのようですので、今後の報告を(勝手に)期待しております。やはり原典にあたってみることが大事だということがよく分かる、貴重かつ詳細な報告をしていただき、ありがとうございました。
なお、現地の図書館は少しハードルが高いよという方は、これを機会に、ちょうどタイムリーに順次公開中の映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を鑑賞しに行かれたらいかがでしょうか(ただし、上映時間は3時間半!ですけど)。

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2019年5月度月例会参加レポート

2019年5月度月例会の参加レポートを荒井大樹さんにお送りいただきました。月例会の雰囲気を感じていただければ幸いです。
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5月の月例会は元号が変わって、令和最初の月例会でした。そんな記念すべき令和最初の発表は遠藤尚彦さんの「“Sherlock Holmes of Baker Street”をつついてみたら」でした。今回お試しや初参加の方はおられず、事前の告知で「シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯」が必要ということで、忘れることなく皆さん持ってこられていました。

今回機材トラブルということで、発表に入る前に簡単な作業からの取り組みになりました。最初に資料が手渡され、どうも何かの原書であることは間違いないのですが、何の原書かわかないまま、指定された範囲の中から地名や国名を紙に書き出すというところから始まりました。そして機材の調整が済み、発表が始まりました。

今回古典をつつくの第2弾ということで、まずは前回のおさらいを何と3分でして解説してもらえ、前回の内容を知らなかった自分としては入りやすかったです。
おさらいも済み、本題へと入っていきます。まずは地名や国名の書き出しの答え合わせをしていきます。聞き慣れた地名もあり、それほど難しくはなかったです。答え合わせの後、追加で資料が配られます。これもまた何かの原書と思われますが、まだここでは何の原書かは分からず。
ここでやっと持参した「シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯」を取り出し、指定箇所をみんなで音読するという、何とも懐かしい光景を見ました。そしてその後最初に配られた資料を見て、この本の原書ということがよくわかりました。あとから配られた資料と見比べ、地名の順番など同じような記述がされているということがわかりました。他にも数カ所同じように比べていくと、同じような表現で書かれているところがあり、そこであとから配られたものはベアリング=グールドのお祖父さんの伝記を引用したものだったという種明かしがあり、その根拠としてローリー・キング著書の「シャーロック・ホームズの愛弟子 バスカヴィルの謎」のあとがきに引用に関しての記述があるという説明がありました。なので今回ローリー・キングの著書を読んでいれば今回の発表のネタバレになっていたということです。
今回の古典をつつくシリーズは、好評であれば第3弾に続くそうなので、次のシリーズも楽しみです。

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